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プロのファッションデザイナーとは [ビジネス]

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ファッションのデザインをするダーリンは、しばしばこういう質問を受けます。

「ラグジェリーブランドのデザインはできますか?」

おそらく今現在、郊外店や量販向けのデザインを手がけているので、「量販店=安いファッション」のデザインをしているデザイナーは、「ラグジェリーブランド=高級ファッション」ができないであろう、という仮定に基づいて聞いてくるのだと思います。そして、この類の質問は、往々にしてファイナンスを職にしている人からされる事が多いです。

そんな時、ダーリンは答えます。

「私はファッションデザインを勉強し、ファッション業界で仕事をしてきている人間。その服が高級か安いか、売る対象が違うだけで、デザインのプロセスは変わりません。子供服をデザインしてくれといわれれば、子供服をデザインすることが可能です。あなたに聞きます。あなたは、ファッション会社の会計が出来ますか?ファッション会社であろうが、建築会社であろうが、数字を見るのがあなたの仕事。私の仕事も同じです。」

大抵このように答えると、向こうは「なるほど。」といって、ちょっとばつの悪そうな顔をして黙ります。

実際、量販店向けの安い服をデザインするほうがよほど難しいのです。ボタンからファスナーまで、一円でも安いものを使わなければならない。ラベルを作るのだって、コストがかかるので、凝ったものを使う事が出来ない。生地だって、中国製の安い、そしてデザインが限られたものを使わなければならない。でも、見た目はよく、しかも、今の流行を取り入れた「売れる」服を作らなければならないのです。

一方、ラグジェリーなブランドの服は、とにかくいいもの、最高のものを使えばいい。ラベルだって、ショッピングバッグだって高級な素材を使い、生地はイタリア製の素晴らしいデザインのものが使える。つまり、量販店向けのものほど、安いものを探してデザインしようとしなくてもいいのです。

プロダクトをするデザイナーも同じで、安い量販向けのものから高級品までデザインできなければ、プロとはいえません。建築家でも一緒でしょう。

ファッションのデザインは、他の業種のデザイナーに比べ、誰にでも出来そうですが、感性がいります。この感性は、はっきりいって、あるかないかの世界です。日本のファッション会社を見ていると、全く感性のない人が、独断と偏見でデザインを決めているケースが多いのには驚かされます。

最近、衣料の販売不振が話題になっていますが、悪い景気や天気のことを理由に挙げる前に、売れるデザインをマーケットに送り出しているか、という根本の問題を問うべきだといつも思っています。


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himex

ご主人、無事に帰国されてホッとしていらっしゃることでしょうね。
プディングちゃんのうれしそうな顔が目に見えるよう。

ご主人のおっしゃること、わかります。全く同感。
私もデザイン業界の人間なので(業種違いますが)、同じような事を聞かれ話したことがありますよ。

でも、感性を研ぎ澄まし続けることの難しさを実感しているのも事実です。
疲れてドップリ落ち込んでしまうことも正直あるんですよねぇ・・・。
ファッションは常に走り続けなければならないイメージがあるので、ご主人はとても強い方なんだな、と思います。
by himex (2008-12-16 19:32) 

mykaira

んーーファッションの事はわかりませんが、毎年大量に買い込んでしまう消費者の一人です・・・。ファッションって、やっぱり毎年デザインが違って去年高級なものを買ってもやっぱり今年のデザインにはかなわない。で結局また買っちゃう私にとって消耗品の一つです。だけど、なるべくなら自分に合ったファッションが絞れればそれで何年か着回して節約したい。でも、そうすると美意識が下がりオバサン化しそうで怖い・・・やっぱりファッションにお金は掛けたい一人です。そんな消費者へ是非今の時代にあった格安でクオリティのいいものを是非提供して欲しい!!(無理な要求ですね・・)
by mykaira (2008-12-16 20:19) 

LONDON

himexさん
himexさんも同じような経験があるのですね。世の中、同じ業界にいてもその辺りの事が分らない方っているものです。
ファッションは、himexさんのおっしゃる通り、流行の変化が早いので、ダーリン曰く「ずっと波乗りをしているようなもの」だそうです。またファッションは、音楽や社会の変化に密接に関係しているので、常にアンテナを張り巡らしておく必要があります。気が若くないとやっていけない業種ですね。

mykairaさん
ファッションはもちろん毎年変わっていくんですが、中には何年か持つものがあります。洋服を買うときは、あまりにも奇抜な「あ~、これワンシーズンで終わりそうだなぁ。」というのを避けて買うことです。また、色も同様です。例えば、今年の夏なんかは、黄色や緑の結構原色のような色が出ていましたが、どちらも流行色。では、どちらを買うかといったら、緑です。緑はエコとも関連があるので、廃れにくいからです。こうやって洋服を選ぶと、何年か着まわし出来ますよ。
by LONDON (2008-12-16 22:02) 

mykaira

なるほどー!一つ勉強になりました。
それに、緑色だったら私は好きな色で似合う色の一つだと思っていたので、合わせやすいですね。確かにセーターなども白色と黒、グレーを持ってると冬は着回しできますよね。
by mykaira (2008-12-17 18:44) 

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